本記事では、三大栄養素である”糖質”、”タンパク質”、”脂質”の代謝の違いについて簡単に説明します。
また、以下の記事で三大栄養素の代謝するには、ビタミン類とミネラルを摂取するのが重要であるということを書きました。


本記事では、三大栄養素の代謝の違いだけに留まらず、ビタミンやミネラルの役割について解説します。
三大栄養素の代謝の違いと役割

三大栄養素の代謝と役割 出典)厚生労働省ホームページ「三大栄養素(エネルギー)が互いに変換され利用される主な仕組み」より転載
タンパク質、糖質、脂質の三大栄養素は、それぞれ上記のような経路で代謝されています。
どの栄養素も異なる代謝経路によってアセチルCoAに代謝され、TCA回路や電子伝達系によってATPが産生される。
上記の経路のうち、アセチルCoAまでは細胞内で行われ、TCA回路と電子伝達系はミトコンドリアで行われる。
糖質: エネルギー源として用いられるATP(アデノシン三リン酸)の合成に使われます。糖質から解糖系によってピルビン酸を経て、アセチルCoAへと代謝されます。また、一部はアミノ酸へと変換されます。
過剰に、糖質がある場合は、グリコーゲンへと代謝され体脂肪へとなる。
たんぱく質: アミノ酸に分解された後、細胞膜や酵素、ホルモン、筋肉などの原料となる。一部は、ピルビン酸やアセチルCoAに変換され、エネルギーと源になる。
脂質: 脂質は細胞膜やホルモン、胆汁酸の原料となり、その他はエネルギー源と中性脂肪へとなる。
ビタミンとミネラルの役割

ビタミンとミネラルの役割
ビタミンとミネラルは三大栄養素を代謝するのに重要な役割を果たします。
三大栄養素の各代謝ステップの中で、必要とするビタミンとミネラルを指名しています。
ビタミンとミネラルは、体内での代謝で反応を起こすための酵素や補酵素として働いたり、代謝が行われる酵素や補酵素の原料になります。
そのため、上記のビタミンとミネラルが一つでも不足すると、どんなに食事を摂っていたとしてもエネルギーを作り出すことが困難になります。その結果、疲労や集中力の低下を引き起こします。
また、ダイエット中でもエネルギーの代謝に必要なビタミン、ミネラルが不足すると、いくら糖質制限やカロリー制限をしていても効果が出にくくなります。
そのため、上記エネルギーの代謝に必要なビタミンとミネラルを過不足なく摂取することは、疲労の解消、集中力の向上だけでなく、ダイエットにも効果的です。
三大栄養素の代謝に必要なビタミンとミネラルを以下にまとめます。
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ビタミンB6
・ビタミンB12
・ナイアシン
・葉酸
・パントテン酸
・ビオチン
・マグネシウム
・鉄
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ビタミンB6
・ビタミンB12
・ナイアシン
・葉酸
・パントテン酸
・マグネシウム
・鉄脂質
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ビタミンB12
・ナイアシン
・葉酸
・パントテン酸
・マグネシウム
・鉄
しかしながら、一人暮らしをしている方や、仕事が忙しい方は、このような多くの栄養素を食事から摂るのは難しいと思います。
ただ、サプリメントで摂取する時には、過剰摂取に注意する必要があります。そのため、つぎに、上記の栄養素のうち過剰摂取してよいものとダメなものについて解説します。
上記のビタミン・ミネラルの過剰摂取に注意
これまでの説明で、ダイエットをはじめとしてビタミン(ビタミンB1, ビタミンB2, ビタミンB6, ビタミン12, ナイアシン, 葉酸, パントテン酸)やミネラル(鉄, マグネシウム)を過不足なく摂取することは重要なことは理解していただけたと思います。
ただ、上記の栄養素をサプリメントを使おうと思っている方は過剰摂取に注意しましょう。
特に、ビタミン(B1,B2,B6,B12)やナイアシン、葉酸は水溶性のビタミンです。一般的に、水溶性のビタミンは、体内に貯蔵されず、尿として排出されやすい性質があります。そのため、これらのビタミンは長期的な摂取で過剰になることはありません。
しかしながら、一回の摂取で多く摂取した場合は、神経障害や頭痛、不眠などの副作用があるため、摂取量はサプリメントの目安量を守るようにしましょう。
ミネラルのマグネシウムと鉄においても同様です。
まとめ
三大栄養素である”糖質”, “たんぱく質”, “脂質”は異なる代謝経路によってエネルギー源となるATPを作り出す。
この過程で、ビタミン類(ビタミンB1, ビタミンB2, ビタミンB6, ビタミン12, ナイアシン, 葉酸, パントテン酸)とミネラル(鉄, マグネシウム)が必要です。
これらの栄養素を過不足なく摂取することは、エネルギーの代謝を滞りなく行うことに繋がり、これはダイエット効果をはじめ、疲労回復、集中力の向上といった効果になる。
コメント